百合とお菓子と

パンナコッタ(@yuridake2018)の百合ブログです

ひらり、コミックスの名作をおすすめしていくシリーズ①『ほんとのかのじょ』

今、百合界隈で一、二を争う話題作はアニメ『あさがおと加瀬さん。』でしょう。スクリーンから溢れんばかりの尊みが、原作ファンだけでなく原作未読の新規層をも虜にしています。そんなアニメ『あさがおと加瀬さん。』の原作コミックス、加瀬さんシリーズがかつて掲載されていたのがアンソロジー「ひらり、」。この記事は加瀬さんブームに乗っかって「ひらり、」に掲載された他の名作も紹介していこうというものです。シリーズと題している通り、時間がある時にコツコツ記事を増やしていくつもりなのでよろしくお願いします。

 

ピュア百合アンソロジー「ひらり、」とは

歴戦の百合愛好家の方々には釈迦に説法もいいところかと思いますが、とりあえず「ひらり、」について軽く解説します。「ひらり、」は2010年から新書館によって刊行された百合アンソロジーです。「ピュア百合アンソロジー」という看板を掲げ、森島明子氏、森永みるく氏、伊藤ハチ氏など、はっきり言ってあまりにも凄すぎる執筆陣を揃えていました。しかしながら2014年7月、vol.14をもって休刊。多くの百合愛好家に惜しまれながらその歴史に一旦幕を閉じました(復活してくれ頼む)。

 

「ひらり、」についてはこんなものでしょうか。ではここからが本題です。

今回おすすめしたいひらり作品はこちら。

 

『ほんとのかのじょ』

 

ほんとのかのじょ (ひらり、コミックス)

ほんとのかのじょ (ひらり、コミックス)

 

 

読んだことのある方は「いきなりそれかよ!」と思ったかもしれません。自分で記事を書いておいてなんですが、僕もそう思います。とはいえ僕にとっては加瀬さんシリーズと並んで好きな作品で、ぶっちゃけこの作品を紹介したいがために書き始めたシリーズと言っても過言ではないのでご容赦願います。

未読の方からしたら意味不明なセルフ突っ込みでしょうから、その辺りから『ほんとのかのじょ』について致命的なネタバレにならないよう注意しつつ説明するのが良いでしょうか。

この作品のメインを務める二人の女の子は高校生のドMとドSです。ドMがドSに罵られ、大変な悦びようを見せるラブコメが基本となっています。この時点で多くの人が首をかしげるのではないでしょうか。「ピュア百合アンソロジーでは......?」と。まっとうなご指摘です。確かにザ・ピュア百合な加瀬さんシリーズとは対極をいく作品かもしれません。上記のセルフ突っ込みも、そういう事情から生まれました。しかし、案ずることなかれ。この作品が描く百合も、間違いなくピュアと言えるのです。ある意味では加瀬さんシリーズにも通じるものすらあるのではないか。僕はそう考えています。これ以上は喋りすぎな感があるのでここでストップしますが、ドMとドSのピュア百合をどうかご一読ください。

補足ですが、ドSの子は自分にそういう趣味はないと主張しています。なので彼女がドSだというのはとりあえずマイ解釈です。あしからず。