百合とお菓子と

パンナコッタ(@yuridake2018)の百合ブログです

百合文芸コンテストに応募しました②

当ブログでもかねてより言及していた百合文芸コンテスト投稿作の二作目がようやく完成しました。『少女の血肉は幸福となりて』幸福なバラバラ殺人百合です。 正気を失いながら書きました。よろしくお願いします。リンク https://www.pixiv.net/novel/show.ph…

百合文芸コンテストに応募しました

パンナコッタです。百合文芸コンテストに一作投げました!『ユキの降る日に』というタイトルで載せています。どうぞよろしくお願いします。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=12066568

『ルミナス=ブルー』考察記事……の準備号

タイトルにも書いた通り、準備号です。なぜ、準備号なのか。理由は簡単で、本格的に執筆するためのリソース(主に時間と体力)が圧倒的に不足しているからです。はい、なんもかんも僕が怠惰なのが悪いですね……。それはそれとして。じゃあ今何にリソースをつ…

【宣伝】カクヨムにて百合小説の連載を開始しました

パンナコッタです。記事タイトルの通り、今回は自作百合小説の宣伝になります。 『カサブランカを赤に染めて』と題して、現在プロローグを公開中。https://kakuyomu.jp/works/1177354054891453330/episodes/1177354054891453646「たった一人の本当の友達」が…

『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン 外伝-永遠と自動手記人形-』感想 青春と姉妹愛の物語

『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン 外伝-永遠と自動手記人形-』(以下『永遠と自動手記人形』)、青春と姉妹愛の百合としてあまりにも上質すぎた……。 と、感慨は最初だけにして、ここからは真面目な文体で感想を。 『永遠と自動手記人形』は、外伝と称され…

2019年上半期に単行本1巻が出た面白い百合漫画

どうも、パンナコッタです。 気分で文体をコロコロ変えることに定評、はないな、とにかくそんなブログですが、今回はこんな感じの文体でいきます。 さて、今回のお題は「2019年上半期に単行本1巻が出た面白い百合漫画」。どういう内容かというと……まあタイト…

『少女支配』総括 百合が好きで良かったと心の底から思える世紀の大傑作

『少女支配』は難しい。だから、完結からしばらく経ってもなかなかまとまった言及ができなかった。一方で、誰に求められたわけでもないけれど書かないわけにはいかないだろうと、謎の使命感だけは一向に消える気配がない。そんなもやもやを抱えて大体半年く…

『やがて君になる 佐伯沙弥香について2』感想 佐伯沙弥香の自己評価の低さについて

佐伯沙弥香と七海燈子の、本編では描かれなかった空白の一年が小説化。しかも担当作家は前作に引き続き入間人間氏。そんな夢のような企画である『佐伯沙弥香について2』(以下『ささつ2』)は、事前情報から抱いていた大きな期待にいとも容易く応えてくれ…

『誓いのフィナーレ』はTVシリーズであるべきだったって本当?

久石奏、良かったよね……。というわけで、今回は『響け! ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』(以下『誓いのフィナーレ』)についての記事。 前置きは短めで、手早く本題に入っていきたい。 『誓いのフィナーレ』に纏わる論点の一つは「映画でなくTVシリー…

『吸血鬼ちゃんX後輩ちゃん』はハッピーエンドの夢を見るか?

いかにもライトなタイトルから繰り出される、過酷で冷徹で重い一撃。このスタイルの作品としては『魔法少女まどか☆マギカ』が広く知られているが、『吸血鬼ちゃんX後輩ちゃん』もそれに該当し、かつ指折りの傑作と言って良いクオリティだったかと。1巻のク…

『スローループ』の紹介とか感想とか 全百合のオタクにおすすめしたい作品

今、日常系×趣味をテーマとする作品が波にのっている。キャンプをテーマとした『ゆるキャン△』が、ちょうど一年ほど前にスマッシュヒットをとばしたことは記憶に新しい。また『ヤマノススメ』も3期が放送され、僕の観測範囲内では1期2期以上の盛り上がりを見…

『雨と君の向こう』感想 ~百乃モトの圧倒的な演出力にやられた~

ずっと楽しみにしていた『雨と君の向こう』の単行本がようやく出た。原作は百乃モトではないが、それでも本当に待ちに待った作品である。それなのに小刻みに出ていたWEB連載版をあえて読まなかったのは、本作に限らず僕が単行本派だからというのもあるのだが…

『SSSS.GRIDMAN』最終話の命論争は何だったのか

samepa.hatenablog.com こんな記事を見かけたので、それを受けて思ったことというか、「それはこういうことなのでは」みたいなことを書いていきます。主に「有限の命vs.無限の命」の話についてです。百合専門ブログとしてちゃんと六アカの話も絡めます。 目…

『やがて君になる 佐伯沙弥香について』の小学生編を考える

『ささつ』って最初に言い出したの誰? ツイートまとめを除けば新年最初となる記事の始まりがこれなのは、自分でもちょっとどうかと思いますが、結構気になるので知ってる人がいたら教えてください。 はい、そんなわけで今回は『やがて君になる 佐伯沙弥香に…

アニメ『やがて君になる』13話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』13話視聴。1話から終始隙のない演出を維持し続けた本作の最終話だけあって、演出、構成、芝居、その他あらゆる要素に膨大な技術と熱が込められたエピソードであったかと。コンテは加藤監督自身。— パンナコッタ (@yuridake2018) …

アニメ『やがて君になる』12話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』12話視聴。今回はアバンから強かった。起床し、外に出る侑さん。そこで侑さんが見つけたのは、朝日を浴びて神々しくも立つ燈子さんだ。そして、その瞬間カメラは侑さんの主観視点へと移行する。— パンナコッタ (@yuridake2018) 20…

アニメ『やがて君になる』11話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』11話視聴。合宿編前半といった趣のエピソードなので、後半に向けた助走としての役割がメインの一話だが、それはそれで本作の細やかな演出が活きたものだったと思う。— パンナコッタ (@yuridake2018) 2018年12月16日 Aパート、脚本…

アニメ『やがて君になる』10話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』10話視聴。前回に引き続き林宏樹氏のコンテ回。おそらくは決定的な心理の分岐点を経たのだろう侑さんが、燈子さんとの新しい、しかし外形上はこれまでと変わらない関係性を構築していく過程を見事にアニメーションへと翻案してみ…

【既読者向け記事】『その日、朱音は空を飛んだ』の仕掛けについて

『響け! ユーフォニアム』の武田綾乃先生が、またしても大傑作を世に放ってしまいました。タイトルは、『その日、朱音は空を飛んだ』。鳥のように翼を広げて空を飛ぶことに憧れる少女が努力を重ねて夢を実現する感動超大作……などではなく、学校で飛び降り自…

アニメ『やがて君になる』9話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』9話視聴。5話コンテの林宏樹氏の再登板回ということで、大変気合の入ったエピソードと相成った。このアニメ、気合入ってない回とかないでしょってツッコミはまあその通りで。要はいつも通りの超絶クオリティなのでいつも通り楽し…

アニメ『やがて君になる』8話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』8話視聴。アバンからいつもの「大まかな流れは原作に忠実に、演出はアニメ独自のものを」というスタンスが威力を発揮する。沙弥香さんにかけられた「沙弥香ちゃん?」という呼びかけ。この瞬間に原作では例の先輩の後ろ姿が描かれ…

アニメ『やがて君になる』7話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』7話視聴。原作勢アニメ勢を問わず阿鼻叫喚の嵐を巻き起こしたあおきえいコンテ回から一週間が経過しての最新話。あれの後でどんなもん投げてくるんだ? と期待に胸膨らませていたが、やはりと言うべきか、トロイカはその期待のはる…

アニメ『やがて君になる』6話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』6話視聴。トロイカのオタク達が待ちに待ったあおきえい氏のコンテ回だ。あおき氏と百合となると、自身の監督作『喰霊-零-』と各話コンテ担当の『ささめきこと』が有名だが、今回はその手腕がどのように振るわれるのか、おのずと注…

『citrus』感想 ~完結に寄せて~

※この記事では「読者」という表現を便宜上たびたび使用します スタート以来、2010年代の百合を常に最前線で引っ張り続けた『citrus』が遂に完結しました。僕としてもかなり入れ込んで読んだ作品なので、無事完結して嬉しいやら終わってしまって寂しいや…

アニメ『やがて君になる』5話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

アニメ『やがて君になる』5話視聴。トロイカ常連の(というかトロイカ以前のあおきえい作品常連の)林宏樹氏コンテ回。林氏と言えば、『レクリエイターズ』8話で静謐でありながらも激烈な問答を描ききったことが強く印象に残っているが、果たしてこの『や…

『RELEASE THE SPYCE 』4話感想まとめ

『RELEASE THE SPYCE』4話視聴。待ちに待った命×楓回。回想パートと現在パートを織り交ぜながら二人の関係性を描いていく王道の構成だった。ワンクールアニメということもあり、1CPにつき1話、多くて2話程度という制約があろうことを考えれば最善手と言…

アニメ『やがて君になる』4話感想まとめ 〜演出論のような何か〜

登校前、燈子さんが鏡を前に光(演じる自分)と影(本来の自分)を確認するのは原作準拠。とはいえ、ここで再提示される意味が2巻のラスト、ひいてはこのお話全体のキーであることを考えれば変えないでほしいポイントではあったので、そこについてはもう感…

『RELEASE THE SPYCE 』3話感想まとめ

『RELEASE THE SPYCE』3話視聴。2話で教え込まれたはずの「考えていることを悟らせない」を実践しきれなかった未熟なモモさんと、仲間の前でも誰もいない時でもそれをやりきった熟練の雪さん。そんな対比的な描かれ方がなされた回だった。— パンナコッタ (…

アニメ『やがて君になる』3話感想まとめ ~演出論のような何か~

アニメ『やがて君になる』3話視聴。開始数秒で今回のトロイカポイントが発生。鳥。鳥と言えば、トロイカのトップ陣の一人あおきえい氏の十八番で、トロイカができていない頃の『喰霊-霊-』でもトロイカのデビュー作『アルドノア・ゼロ』でも重要なメタファ…

『RELEASE THE SPYCE』2話感想まとめ

『RELEASE THE SPYCE 』2話視聴。一見して前向きで明るい訓練回だが、その実なかなかにスパイの世界の厳しさを物語る回でもあった。もちろん外形的な訓練の大変さとかでなく、スパイとなることでそれまでの自分のままではいられなくなるというモモさんの根…